先生と双子と幼馴染と。
和希side


アイツとゆずが出かけて静かになった家で1人、新しい曲の譜面を確認していた。

侑斗は昨日の飲み会の疲れからか、朝ごはんを作った後、もう一度寝ると部屋に戻っていった。


『ピンポーン』

忘れ物でもしたのか?

そう思ってモニターを確認すると、幼馴染くんが立っていた。

ドアを開けると、幼馴染くんはオレの肩を掴んで軽く揺らした。


「俺、聞いてないんだけど」

「は?」

「カナが出かけるなんて聞いてない!」

「声でかい。侑斗が寝てるから静かにして」

「ごめん…」

「とりあえず、あがれば?」

「おじゃまします…」


厄介なことになりそうだな。

幼馴染くんにバレないように軽くため息をついた。
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