先生と双子と幼馴染と。
あの後は、お互い黙ったままだった。

変に会話をするよりはマシだったかもしれないけど……


「さっきからため息ばっかりついてるね」

「ごめん」

「何かあったのか?」

「うーん、まあね。でも大丈夫」

「ほんとに?」

「うん」


水野くん怒ってるだろうな。
なんであんなにムキになっちゃったんだろう。
明日、謝ろうかな。


それよりも今は、息子さんたちのことを考えないと。


「ねぇ、陽菜、翔也。これから暇?」

「何もないけど…」

「俺も特には…」

「部屋の掃除手伝って!」

「あ、これから大事な予定があるんだったね!」

「急げば18時には間に合うはず!」

「走れ〜!」

「あ、ちょっと! 翔也、待ってよ!」


翔也の声を合図に私たちは走り出した。


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