先生と双子と幼馴染と。
「……水野くん! 待って!」


昇降口で靴を履き替えていたところを呼び止めた。


「一緒に帰らない? 話があるの」

「2人で帰らないと話せないような 重要な話?」

「学校では話せない話」


急いでローファーに履き替えて水野くんと並んで昇降口をでた。


「それで? 話ってなに?」

「もう少し学校から離れたらね」


2人の間に沈黙が流れる。

気まずい……


「そろそろいいんじゃない?」

「うん。あのね、実は…」


話そうとした時、突然手で口を塞がれた。

驚きすぎて、一瞬呼吸を忘れてしまった。


「ごめん。春宮の制服が見えたから。やっぱり帰りながらは無理だよ。ここから近いからオレの家に行こう。そこなら安全だし」

「な、なんかごめん」


逆に気を遣わせちゃってる……申し訳ない。
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