先生と双子と幼馴染と。
水野くんの家——アイス屋さんについた。


「そこに座って待ってて。荷物置いてくる」

「うん」


お昼休みの時間だったらしく、お客さんは誰もいなかった。


「こんにちは。航の母です。いつも航がお世話になってます」

「こんにちは。こちらこそ、水野くんにはお世話になりっぱなしで…」

「母さん。あっちに行ってて」

「はいはい。これ、新作なの。よかったらどうぞ」

「ありがとうございます!」


ソーダ味のアイス。
カラフルなラムネが入っていて、すごく爽やかな口あたりで夏にぴったり!


「アイスもいいけど、ここに来た目的、忘れてないよね? 昼休憩終わる前に早く」

「ごめん。えっと、実は8月3日のことなんだけど…」

「中止になったとか?」

「いや、そうじゃなくて…メンバーが、私と陽菜と翔也と水野くんと…それから、先生も…」

「どういうこと? 2人って付き合ってるの?」

「ち、違うよ! 私のパパと先生のパパが親友同士で、パパの仕事の関係で先生と一緒に暮らすことになって…」

「ちょっと意味がわからないんだけど」

「えっと、つまり…同居中なんです。この前勉強会した時にいた あの双子も、私の家で暮らしています」

「双子は矢野先生の弟さんってこと?」

「うん」
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