先生と双子と幼馴染と。
「2人で何してたの?」

「かき氷食べてた」

「うん、それは見ればわかる」

「あ、花火大会…」

「陽菜ちゃん、速いよ…」


今度は侑斗さん。

私が話そうとするタイミングで登場しないでください…!


軽く肩をたたかれて翔也を見ると「ヒ、ミ、ツ」と声に出さないで口の形だけで伝えてきた。

どうして言っちゃいけないのかはわからないけれど、私は小さく頷いた。


「カナ、なに? 花火大会がどうかした?」

「ううん、なんでもない! それより、水野くんは?」

「なんかね、たまたま伯父さんの家族に会ったらしくて、そっちにいる」

「そうなんだ」

「お腹空いたね〜。焼きそば食べたいな」

「私はかき氷!」

「じゃあ、買ってくるね」

「私も行きまーす!」


再び二人きり。


「陽菜、元気だね」

「本当にな」


私たちは顔を見合わせて吹き出した。
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