いつか、君の檻を壊したい。また、君が笑えるように。
私は、あの頃小学二年生だったかなぁ……。
母さんの再婚相手が、私の家にやってきた。




私とお兄ちゃんの本当のお父さんとは、私が4歳でお兄ちゃんが6歳のときに離婚したそうだ。




そして、私の家にやってきた男は実山玲一(さねやま れい)。第一印象は、『優しそう』。




ニコニコしてて、優しそうな人だと思った。




最初は、楽しかった。最初は。





「はい、どーぞ!」
「お、ありがとう。海月ちゃん」




私は、そう言われて嬉しくってずっと機嫌が良かった気がする。




< 3 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop