いつか、君の檻を壊したい。また、君が笑えるように。
でも、いつからかな…優しかったあの男が豹変したのは。




「玲一さん、どうぞ!」
「…………今なんて言った…」




低くて、ぞっとするような声。
いつもの声じゃなかった。




「俺のこと、『玲一さん』って呼んだか…?」
「え、うん…」




そう答えると、あの男は私の髪を乱暴に掴んだ。





「俺のことは、『お父さん』って呼ぶんだろ?あ!?」
「いい痛い!!」




口答えするんじゃねぇ!と言い、私の顔を殴った。





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