ピンクホワイト
「京!お迎えきたよ!帰んなよ!」
「いいな〜お迎え♡」
…あれから1か月。
あいつ、直穂がわざわざ部室にまで迎えにくるもんだから、もう噂は止められないレベルまできていた。
もう、どうにでもなれ…
「うん、帰るね、みんなばいばい!」
そう言って部室をあとにする。
校門を出て、2人きりで歩く帰り道。
直穂の本性が炸裂しはじめる。
「相変わらず演技下手、もっとうまく照れてる感じだせないわけ?」
精一杯の私の演技は、直穂にとっては大根レベルらしく、毎回毎回帰り道はダメだしの嵐である。
「直穂が上手いのもどうかと思うけど…」
「なんか言った?」
ぼそっと呟けば、すぐさま真っ黒笑顔で反応が返ってくるので、独り言も呟けない。
私なんでこんなやつと付き合ってたんだろう…
いや、これはこれでいいとこあったなそういえば…
「なに?ちゃんと聞いてる?」
色々と考え事をしていたら、なにやら話しかけられていたらしい。
「ん?ごめん、なに?」
「写真撮ろうって言ってたんだけど、完全聞いてなかったよね。」
「うん、ごめん。」
素直に謝れば、すぐ調子にのる。
「なに、俺以外の男のこと考えてたんじゃないよな?」
「っ…」
思わず驚きで顔を上げた。
なに、急に!
「まあいいや、そのうち俺のことしか考えれなくなるし。」
…今ぼそっと恐ろしいことが聞こえた気がするけど、すっごい直穂いい笑顔なんだけど、きっと気のせいだよね、うん。
「え、なんで写真?」
話題をそらすと、あからさまに舌打ちをして、でも話に乗ってくれた。
「今日、ツーショ見せろと迫られた、
ないって言ったらありえないって言われた、以上。」
…うん、まあそうだよね、そんなとこだよね…ちょっと残念、…ん?残念?
…まあいいや。
「うん、いいよ」
「じゃあ…」
スマホを取り出して、カメラを開く。
「え、男子なのにそんなの入ってるの?!」
直穂のスマホのアプリは、意外にも可愛い系のゲームのアプリだったり、画像編集も可愛い系だったり、驚いた。
「なに?なんかある?」
「いやいや、滅相もないです!!」
またにこにこ笑顔が出たのでごまかし、そのまま写真を撮った。
「よし、これでOK!」
「ほんと付き合うってフリでも大変だな〜」
思わず呟くと、いつも通りのにっこり笑顔でさらっと直穂が言った。
「でも京も、俺とフリしてるから告白減ったんでしょ?よかったね」
「…なんでそんなこと知ってるの…」
まさかこの男もストーカーだったりして…
「えーと莉子ちゃん?から聞いたよ」
直穂が出した名前は、私が同じ部活で仲良くしている子だったので、ストーカーの心配はなさそうだ。
そう、今まで恋愛経験といえば、直穂とだけで、この3年間恋愛沙汰は皆無だったのに、高校に入学したとたん、まさかの人生初モテ期。
入学して半年経つが、すでに8人以上に告白されていて、その中には何回も告白してくる人もいて、困っていたのだ。フリをし始めて、多少減ったので安心しているが。
「あ、着いたよ。じゃあね、京。」
「あ、うん。ありがと、ばいばい。」
直穂は、フリなんだからいいって言っているのに、絶対に家まで送ってくれる。
まあ小学校から同じなので家がそんなに遠いわけではないのでそのまま甘えているが。
…これからどうなるんだろうなあ
「いいな〜お迎え♡」
…あれから1か月。
あいつ、直穂がわざわざ部室にまで迎えにくるもんだから、もう噂は止められないレベルまできていた。
もう、どうにでもなれ…
「うん、帰るね、みんなばいばい!」
そう言って部室をあとにする。
校門を出て、2人きりで歩く帰り道。
直穂の本性が炸裂しはじめる。
「相変わらず演技下手、もっとうまく照れてる感じだせないわけ?」
精一杯の私の演技は、直穂にとっては大根レベルらしく、毎回毎回帰り道はダメだしの嵐である。
「直穂が上手いのもどうかと思うけど…」
「なんか言った?」
ぼそっと呟けば、すぐさま真っ黒笑顔で反応が返ってくるので、独り言も呟けない。
私なんでこんなやつと付き合ってたんだろう…
いや、これはこれでいいとこあったなそういえば…
「なに?ちゃんと聞いてる?」
色々と考え事をしていたら、なにやら話しかけられていたらしい。
「ん?ごめん、なに?」
「写真撮ろうって言ってたんだけど、完全聞いてなかったよね。」
「うん、ごめん。」
素直に謝れば、すぐ調子にのる。
「なに、俺以外の男のこと考えてたんじゃないよな?」
「っ…」
思わず驚きで顔を上げた。
なに、急に!
「まあいいや、そのうち俺のことしか考えれなくなるし。」
…今ぼそっと恐ろしいことが聞こえた気がするけど、すっごい直穂いい笑顔なんだけど、きっと気のせいだよね、うん。
「え、なんで写真?」
話題をそらすと、あからさまに舌打ちをして、でも話に乗ってくれた。
「今日、ツーショ見せろと迫られた、
ないって言ったらありえないって言われた、以上。」
…うん、まあそうだよね、そんなとこだよね…ちょっと残念、…ん?残念?
…まあいいや。
「うん、いいよ」
「じゃあ…」
スマホを取り出して、カメラを開く。
「え、男子なのにそんなの入ってるの?!」
直穂のスマホのアプリは、意外にも可愛い系のゲームのアプリだったり、画像編集も可愛い系だったり、驚いた。
「なに?なんかある?」
「いやいや、滅相もないです!!」
またにこにこ笑顔が出たのでごまかし、そのまま写真を撮った。
「よし、これでOK!」
「ほんと付き合うってフリでも大変だな〜」
思わず呟くと、いつも通りのにっこり笑顔でさらっと直穂が言った。
「でも京も、俺とフリしてるから告白減ったんでしょ?よかったね」
「…なんでそんなこと知ってるの…」
まさかこの男もストーカーだったりして…
「えーと莉子ちゃん?から聞いたよ」
直穂が出した名前は、私が同じ部活で仲良くしている子だったので、ストーカーの心配はなさそうだ。
そう、今まで恋愛経験といえば、直穂とだけで、この3年間恋愛沙汰は皆無だったのに、高校に入学したとたん、まさかの人生初モテ期。
入学して半年経つが、すでに8人以上に告白されていて、その中には何回も告白してくる人もいて、困っていたのだ。フリをし始めて、多少減ったので安心しているが。
「あ、着いたよ。じゃあね、京。」
「あ、うん。ありがと、ばいばい。」
直穂は、フリなんだからいいって言っているのに、絶対に家まで送ってくれる。
まあ小学校から同じなので家がそんなに遠いわけではないのでそのまま甘えているが。
…これからどうなるんだろうなあ