お兄ちゃんに恋をした
【優sida】

俺は、佳奈にメールを送ってみた

" 今どこにいるの? "

" 洋服店だよ "

初めてのメールだった。いつもは佳奈から連絡をくれた。
洋服店か… って聞いてどうすんだよ。

俺の足は、洋服店に向かって歩いていた。
佳奈のやつ、まさか一人で来てないよな…。
なぜか心配だった。妹に何かあったら助けるのが兄としての役目だし
と思いながら、俺は佳奈を探していた。

「あーいない」

すると、小柄な女の子にぶつかった。

「ごめんなさい」
「あ、大丈夫っ…」

佳奈だった。まさか本当に1人だったとは、、いや友達ときてるよなさすがに。

「ゆ、優くん、なんで!?」
「たまたま寄ってみた。俺人多いとこ無理だから先帰る」

何嘘ついてんだよ俺。佳奈のことが心配だったって言えばいいのに。
人が多いところなんで苦手でもなんでもない。
俺は急いで店を出た。

プルルル
遼からだ

「優ー?カラオケ来いよー」
「ああ、分かった」

遼からカラオケに誘われた。
カラオケ店に入ると、遼、玲央、美麗、蘭子がいた。
なんで美麗いるんだ。

「優、お久しぶり」
「おう」

美麗は、半月前の元カノ。
別れる代わりに、会ってもいつも通りにっていう美麗からの条件だった。

プルルル

「もしもし、母さん?」
「優、今日、遅くなっちゃうの。だから早く家帰って佳奈ちゃんのお手伝いしてね」
「ん、ああ。」

今日は、残業があるみたい。19:00前には、帰んないとな。

「遼、玲央わりい。俺ちょっと用事思い出した。先帰る」
「おーいなんだよーつまんねーなぁ」
「りょうかい」

急いだ帰ろうと思った。家には佳奈が一人だ。

「優、また会いたいな」

美麗がそう言った。

「ああ、わりい。今急いでるからまた後で」
「分かったわ、じゃあ連絡するね」

時刻は18:30
俺と佳奈は、あのキス以来あまり会話をしていなかった。

家に着いたのは19:00を過ぎていた。
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