ぶっ壊れるほど愛してる



「入社した時彼氏いたんだけど別れたんだよね」


「うん」



「その時の彼に結婚したいって言われて、結婚って言葉が当時の私に重くてさ」


いい大人が恥ずかしいよね。
そう言いながらナオは寂しそうに笑う。



「世の中には沢山の男の人がいて私と価値観の合わない人は別れて…


でもまたすぐに彼氏なんてできると思ってた」


その言葉はきっと今までの人生でナオが男の人からモテてきたことを表すのだろう。


けどあたしの親友が言うと自然と嫌味に聞こえない。



「だから入社してすぐ別れたんだけどさ…」


「うん」



「入社して少ししたら好きな人が出来た」


「え、うん」


「その人のこと考えると彼氏とか作ろうとか思えなくなった

何人かから想いを伝えられることもあったけど全然気持ちが動かなくてさ〜」


ずっと寂しそうに笑うナオ。
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