ぶっ壊れるほど愛してる


「あ、じゃあ私達は立ち去ります〜」

白々しく課長の腕を掴み立ち去るナオ。


その腕を見、赤面しながら歩く課長。



課長哀れだな…。



「華、また浮気か…」
周りに誰もいなくなった途端話し方が変わる蓮。



「だから浮気なんてしてないし、てかあんたのその猫かぶりどーにかなんないの?

前から気になってたんだけど…」


「猫かぶり?」


蓮はあたしが何を言ってるのか分からないようで、首を傾げる。


「ほかの社員さんがいる前だと話し方変わるじゃん」


「そうか?」



「え…わざとやってたんじゃないの…?」



「わざと…?

あぁ…そういうことか…」


何故か1人で納得しだした蓮は嬉しそうに微笑んだ。


一人で納得すなーーー!!!!

説明しろや。



「俺のこと大好きなのは分かったから帰るぞ華」


「始まったよ…自意識過剰が」


手首を掴まれ、居酒屋前に止まっていたタクシーに乗りあたし達は帰宅した。
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