ぶっ壊れるほど愛してる
「あれ?佐藤さん?」
誰もいないはずのオフィスに私を呼ぶ声。
扉の方を見ると、蓮さんが立っていた。
「お疲れ様です。
どうしたんですか?こんな遅くに」
「今さっき出張から帰ってきて櫻乃さん居るかなと思って覗いて見たんだけど…
まあこんな時間だしいるはずなかったよね」
蓮さんは出張から帰ってきて華の顔を見に事務課に訪れたらしい。
なんでそんなに好きなのにちゃんとアタックしないのよ!
なんだかその言葉にイラッとした私は、
「蓮さん…華とこのままでいいんですか?」
と口に出していた。
他人の恋愛に口出しすることほどめんどくさいことってないと思うんだけど。
2年半蓮さんを見続けてきた私は思わず口に出していたんだ…。
私の言葉を聞いた蓮さんは困った様に眉を下げて…。