ぶっ壊れるほど愛してる
トリハダ飲み会
いつも通り業務を終え奴が待って居るであろうバーへ向かった。
帰り際ナオが明日話聞かせなさいよねとか凄んでたのを尻目に。
このバーは会社の二次会でいつも使われているところ。
昼間あいつがいつもの所でとか言ってたけどあいつとプライベートで飲んだことなんて一度もなかった。
あったとしても会社の打ち上げや、新年会、忘年会とかそんな行事の時しかない。
そもそも会社の飲み会の時は、素敵な受付嬢などがあいつの周りをベッタリ占領してるからあいつと言葉を交わしながら飲むとかそんなことにはならない。
一次会は大抵テキトーな居酒屋とかだからいつもの所でとなると二次会で使われてるこのバーしかないのだ。
雰囲気のいいバーで結構気に入っている。
「おつかれー、遅かったな」
奴はカウンターに座ってあたしを見ていた。
「お疲れ様」
その一個隣を空けた席に座る。
「何お前、席遠くね?」
「そう?このくらいの距離感の方がイラッとした時、手出てもあんたに届かなくて済むじゃん?」
「櫻野…
お前俺に気があんの?」
「あんたの頭の中お花畑かよ」
まだ酒も入ってないのに全壊のテンション。
ほんとうるせー。