くるみさんの不運な一日
だから仕方なく、不貞腐(ふてくさ)れてる感たっぷりにドカッと椅子に座り直すと、朱莉はあたしを一瞥(いちべつ)してテーブルに置いてあった煙草を手に取った。


「くるみさ？　もうずっとそうじゃん？」

食費を削ってまでも購入する煙草を口に咥え、おっさん丸出しの仕草で偉そうな物言いの朱莉は、


「高校の時からずっとそう。『何してんの？』『どこにいんの？』『誰といんの？』『会いたい』。そんな事ばっか言ってたら、相手も疲れるんだって」

きっと間違った事は言ってない。


ちゃんと頭では理解してる。


そういう行動が、世間一般で『重い』って言われてる事は分かってる。


でもあたしにもあたしなりの言い分はあって、
< 13 / 247 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop