くるみさんの不運な一日

「時間潰しに付き合ってやってんだから、嫌みくらい言わせなさいよ！」

その通り――としか言えない言葉で返されて、結局あたしが黙る羽目になった。


今日どうしても彼に会いたいから「仕事が終わるまで待ってる」って駄々(だだ)を捏(こ)ねた。


彼の「何時に終わるか分からないぞ？」って返答に、「それでも待ってる！」って駄々を捏ねた。


結果こうして彼の仕事が終わるまでの時間を朱莉に潰してもらってる。


だからあたしに、この憎まれ口を止める権利はない。


黙って耐えるより他にない。


「言っとくけどあんた、天川先輩の携帯チェックすんの絶対にやめなよ？」

「だからしてないってば！」