くるみさんの不運な一日

6:20『ホテル』

25歳にもなって何を夢みたいな事を――と、朱莉は言うし、自分でもどうかとは思う。


でも女なら誰しもドラマみたいな恋がしたいって思っちゃうと思うし、それはいくつになっても変わらない事だって思う。


――でも。


「…………」

あたしが望んでたのは、月9辺りのドラマであって、


「………………」

決してAV的モノじゃない。


どれだけ飲んでも、仮令《たとえ》頭痛が酷い二日酔いであろうとも、いつもの起床時間に目が覚めるあたしの隣には、スヤスヤと眠る裸の男。
< 22 / 247 >

この作品をシェア

pagetop