くるみさんの不運な一日
「…………」

あたしの目の前には彼の携帯。


「…………」

無防備に置かれた彼の携帯。


「…………」

まるでどうぞ見て下さいと言わんばかりに置かれてる携帯。


「…………」

見るべき――なんだろうか。


別に浮気してるとか、他に女がいるだろうとか、そんな事一切疑ってなんかない。


彼があたしを大事にしてくれてるのは分かるし、愛されてるのも分かってるし、疑う余地があるとは思ってない。
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