くるみさんの不運な一日
相当燃えた。


燃え尽きた。


それは覚えてる。


けど、どうしてここ――ラブホテルに来たのかさっぱり覚えてない。


そこんとこの記憶がすっぽり抜けてる。


けどいい。


そんな事は今のあたしにとって最重要な事じゃない。


何より重要なのは隣の、スヤスヤと気持ち良さそうに眠るこの男が。


「……んっ、……目、覚めた? 水戸(みと)さん」


――同じ会社に勤めてる男って事……!
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