愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
私服でステージを歩く彼は、初めて見た時よりも、更に仕草1つ1つが美しく驚かされる。
そういえば部屋に篭ったり、雑誌を読んだりしていたのをよく目にした。
〝ShinonOme〟の為に人知れず努力してくれていたんだと思うと涙が出るほど嬉しかった。
本番は感極まって泣いてしまうかも、、、。
観客席から彼を見つめていると、後ろから声をかけられた。
「君、あの〝ShinonOme〟のデザイナーさんだったんだってね?東雲 真澄ちゃん。」
振り返ってその自分に驚く。
その人物は今、1番会いたい人だったから。