愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
歓声共に彼がランウェイを颯爽と歩く。
真っ直ぐ前だけを見ていた彼と目があって、口角を上げる仕草に心が震えた。
誰もが彼に魅了され、人間感動すると声も出ないんだと思った。
静かに頬を伝う涙。
家族を失っても出なかった涙が、今ようやく流れ出した。
ねぇ、、?お父さん、お母さん、お姉ちゃん?
、、、見てくれてますか?
ひとまず安心してくれましたか、、?
彼の言う通り、、此処がスタート。
決して自分の代で〝ShinonOme〟を終わらせたりしない、、、絶対に。
彼がいる限り〝ShinonOme〟を、、生きることを諦めない。
彼は私の〝ミューズ〟だ。
こうして新作発表のショーは大盛況で幕を下ろした。