愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
『目が覚めたら、か、、、家族の事を思い出して急に寂しくなってしまって、、、だから、、その、、私を抱いて下さいませんか、、、?』
真っ直ぐと見つめて懇願する。
するとゆらゆらと彼の瞳が揺れて目を閉じた。
「それ、『抱け』じゃなくて『抱きしめろ』の間違いだろ。、、、どっちにしろ今日はパスだ。疲れてんだよ。生憎今日はシングルベッドでただでさえ狭い。」
冷たく突き放され、拒否された。
でもここまで来たら引くに引けない。
それでもまた一歩と近づき、彼の目の前に立つ。
そしてゆっくりと手を伸ばした。
「では、言い方を変えます。最初の約束をお忘れですか?、、、抱いて下さらないなら東雲の性から出て下さい。私は、、、本気です。」
少し足元が震える。
これで拒否されたらすべて失う。