愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
でも、彼の気持ちだけはどんなものと引き換えようとも手に入らない。
そう思うと切なくて、胸が締め付けられる。
帰りの車の中で外を眺め、考える。
彼の本当の願いってなんだろう。
親と縁を切ること?
モデル業をすること?
仁はこんなにも〝ShinonOme〟の事を考えて行動してくれるのに、私は自分の要求ばかり。
彼の為に何かしたい。
彼が私に必要なように、こんな私でも彼に必要とされたい。
考え込んでいる間にマンションの駐車場へと着いていた。
「、、、どうした?さすがに疲れたか?」
優しく頭を撫でられ、彼への想いがより一層膨れ上がる。