愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
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お目当ての彼はスタスタとその場を立ち去ってしまったが、優しく声を掛けてきた男性。
彼もまた長身で甘い誘惑に一瞬ぐらっと心揺れたが、どうにか持ち堪えた。
「ありがとうございます。でも、どうしても彼がいいんです。ですから、、ごめんなさい。」
ゆっくりと深く頭を下げた。
「、、、随分と熱烈なラブコールだね?でもあいつは一筋縄ではいかないよ。君、今まであいつが付き合った子と大分テイストが違うしね。、、、諦めがついたらいつでも俺の所においで?君みたいに可愛い子、大歓迎だよ。」
そういって髪にキスをされた。
初めての経験でわたわたと慌ててしまう。
「えっ、、、?!は、はいっ、!?」
彼は私を横目にクスクスと笑って通り過ぎていく。
その場に一人残され、呆然と立ち尽くす。
長い間外に居たせいか、、3人に置いていかれたあの日みたいに心が寒かった。