愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
すると急に電話が鳴り出し、携帯をとると今日の対談の関係者からだ。
「はい、東雲です。時間が早まった、、?わ、分かりましたっ!直ぐに出ます!!!」
シャワーに浴びる事も出来ず、慌ててマンションを飛び出した。
指定されたスタジオに入ると、対談相手のデザイナーが嬉しそうに立ち上がった。
実はこの企画、お互い相手を当日まで知らせないという対談で、相手が誰か分からなかったが思い切ってこの話を受けた。
『久しぶりだね、、、真澄。いや、今は東雲先生って呼んだ方がいいかな、、?』
テノールの優しい声。
物腰も柔らかくあの頃と変わらず穏やか。
「、、、、、順君?」
あまりの衝撃にそう、口に出していた。