愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~


とぼとぼと彼の後について部屋に入る。

一言も話さず、寝室へこもってしまった彼を見送り作業場へ足を進める。





気持ちを切り替えて、布を裁断して縫い合わせていくが気が散って何度も針を指に刺してしまう。






目からじわじわと涙が滲む。


これは針の痛みじゃない。







彼に冷たくあしらわれた事への痛みだ。

壁を挟んで直ぐ隣にいるのに、こんなにも距離を感じる。



作業台に身体を預けて目を閉じた。














、、、、夢を見た。



彼に抱きしめられて眠る幸せな夢を。



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