愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
笑顔で別れを告げて、車に乗り込む。
ここへ来る時とはまた違った雰囲気の沈黙。
マンションの駐車場に着いた時、ようやく重い沈黙を真澄が破る。
「、、、、、なんか気を遣わせてしまってすみませんでした。その、、、美加子さんって、、本当に綺麗で、お会いすると昔から少し卑屈になってしまうんです。母も姉も勿論、綺麗でスタイルも抜群でしたけど、、美加子さんはやっぱりズバ抜けていて隣になんて並べません。で、でもっ、、!それは私が1人勝手に感じているだけで、とても優しくて私の憧れの人です。ようやく仁さんにご紹介できてホッとしました。、、、少し心配になりましたけど、、、。」
最後の言葉がハッキリと耳に届く。
流してやるのが大人な対応なのかもしれないが、そんな余裕なんてない。
「、、、それは何に対してだ?」
「え、、、、?何って、、、。」