愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
夢中になっていてショーが終わっているのも気づかなかったくらいだ。
ライトが消えてようやく気づいた。
慌ててバックにしまって玄関に走る。
今日のランウェイを堂々と歩く彼の姿を目の当たりにして、もっともっと諦められなくなった。
一段と冷える外で彼を待つ。
私を見ても〝ShinonOme〟の人間だと気づく人間は誰もいない。
公に顔を出していなかった事が幸いした。
男性モデルのファンで、出待ちしているようにしか見えていない。
流石に2日続けて立っていると、目立つらしく見知らぬ人から何度か声を掛けられた。
「頑張れ〜!」