愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
これはもう、開き直るしかない。
「だって今日の貴方の姿を見て、想いがより一層強くなりましたから。貴方が振り向いてくれるまでずっと待ちます。」
無視されると思っていたのに声を掛けられ、嬉しくて少しはしゃいでしまう。
すると盛大な溜息。
「あんまりしつこいと警察呼ぶぞ。、、てかあんた会場内にもいたろ?関係者以外入れない筈だ。もしかして不法侵入か?」
「いいえ。ちゃんと許可を頂いてますのでご安心下さいませ。私が何者かは、話を聞いて下さるなら直ぐにお教えいたします。」
困ったように笑う私とそれを無表情に見下ろす彼。
「それはご苦労なこった。ただ、全くお前に興味ない。泣く女は嫌いだが、そうやってヘラヘラ笑う女はもっと嫌いだ。」