愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
真剣な声が聞こえて、真澄は真っ直ぐに仁の瞳を見つめる。
「赤ちゃんを、、、授かりました。」
その言葉に彼は喜ぶ様子もなく、静かに目を伏せる。
「そうか。、、、、それで、、子供の父親はどいつだ?そのデザイナーか?それともマンションのオーナー?あぁ、、あとは海生とか?」
何を言われているのか分からない。
その父親とされる相手の中に仁の名前がない事だけは分かって、涙が溢れる。
それを見て、冷たく言い放つ。
「俺にバレたのが、そんなに悲しかったか?別に怒ってはいない。4ヶ月もほぼ毎日抱いて妊娠しなかったんだ。、、、俺が不能だったんだろう。お前は、、どうしたい?このまま籍は抜かずに仮面夫婦のような関係を続けるか?それとも子供の父親と本物の家族になるか?」