愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
ショックで声も出ない私に、彼は更に言葉を続ける。
「相手がデザイナーでなければ、、、まぁお前の望みどおり長身の子供が産まれる可能性は高いな。海生だったら、モデルとしてもプロだ。ただ、海生が夫婦になってくれるかといったらそれは難しいだろうな。、、オーナーは確か既婚者か、、?世間体のためには隠しておいた方がいいだろう。デザイナーの男だったら同業者で理解し合えるだろうし、それはそれで長身の子供が生まれなくても、違う方向に上手くいけば〝ShinonOme〟の存続は望める。」
更に一呼吸置いて、優しく声をかけられる。
『嘘をつかずに正直に言え。お前にとって、、〝ShinonOme〟にとっての最善の方法を探せばいい。、、、俺もちゃんと考えてやるから。』
我慢していた涙が一気に流溢れ出す。
瞬きをすることなく留めなく滝の様に流れる。
なんて優しくて、、、そして残酷な人なんだろう。