愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
そう言う雪の中、タクシーに乗り込み消えて行った。
「、、随分嫌われちゃたなぁ〜、、、、。」
そんな彼の乗せたタクシーを誰もいなくなった雪の中見送り、小さく呟く。
でも大丈夫。
彼の行き先は分かってる。
きっと会社に戻った筈だ。
本当はしたくなかったが、彼の勤める会社で待ち伏せするしかない。
自分もタクシーを捕まえ、運転手に行き先を告げる。
「山下コーポレーションまでお願いします。」
タクシーの座席に着くと、また紙と鉛筆を取り出し手先を動かす。
雪の中去っていく彼を見てインスピレーションが浮かんで彼に着てもらいたいデザインがどんどんと湧いてくる。