愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
そう思うと涙がポロとこぼれ落ちた。
すると何か強い力で引き寄せられ、温かい体温に包まれた。
「っ、、?!っみ、、、!!真澄っ!!!」
誰かの切羽詰まった声が聞こえてた。
「、、誰っ、、、?」
恐る恐る手を背中に手を回す。
すると自分の両手が届くことはなくて体の大きさにハッとする。
この匂いも温もりも知ってる。
「仁、、さん?、、仁さんっ、、仁っ、、!」
ずっと求めていた温もりに、涙が止まらない。
夢じゃなかった。
暫く身体が軋む程抱きしめられて、ようやく解放されたと同時に病室に響く罵声。
「お前はっ!何を考えるっ!?自らあの部屋に飛び込んで行くなんてっ、、!!!!!母子共に何も無かったから良かったが!もし俺が来るのが少しでも遅かったらどうなっていたかっ、、、!お前っそれでも母親かっ!?!?」