愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
ワナワナと怒りで震える父親に更に言葉を続ける。
「あんたの沈みかかった船に乗るのはウンザリなんだよ。もう未成年じゃない。あんたの指図は受けない。親子の縁も切らせてもらう。」
父親は顔を真っ赤にしながら叫ぶ。
「勝手にしろっ、、!!!!この恩知らずが!!!!引き継ぎなんてしないで今すぐ此処から出て行け!!!!!!金輪際、山下の敷居をまたぐ事は私が許さんっ!!!!」
その言葉を聞いて、口角を上げる。
「そうか?じゃあそうさせてもらう。母親にはあんたから伝えておいてくれ。じゃあな。」
父親から向きを変え、社長室を出ていく。
清々しい気持ちで一杯だった。
今日の日をきっと忘れない。
家やしがらみから解放され、新たな一歩を踏み出したこの日を。