愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
そんなアパートの一室に躊躇しながらチャイムを鳴らすと、目の下にうっすらクマが出来た女が顔を出す。
「、、え?山下仁さん?どうされました?今日から1ヶ月は仕事の引き継ぎをするので来ないとおっしゃってましたよね、、、?」
「まぁ、色々あって運が良いことに今日からフリーだ。、、とりあえず家に上げろ。」
そういうと勝手に部屋へと足を進める。
すると慌ててそれを止めに入る女。
「ま、待って下さいっ、、!今、部屋が凄いことになっ、、、、!!!」
小さいリビングには、デザイン画のようなものが足の踏み場のないほどに散乱していて、テーブルには様々な生地やボタンと裁縫セット。
それらを見渡して小声で呟く。
「女の部屋とは思えない汚さだな、、。先が思いやられる。」
その言葉に女は下を向きながら、小さく呟く。