愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
暫くすると準備が出来たようで大きいバックを肩にかけ、随分とラフな格好だ。
「お待たせしました。行きましょうっ!」
「お前、、、デザイナーの割に自分の服には無頓着だな。それなりの格好すれば、結構可愛いと思うんだが。」
「私は人様の服を作るのが好きなんです。だから私はこれでいいんですよ〜。」
そう言うと玄関へと向かう。
部屋を出ると少し離れた所から付いてくる。
運転席に乗り込み、無言で隣に乗るように促す。
「、、、宜しいんですか?すみません。お邪魔します。」
遠慮気味に乗り込み、頭を下げる。
役所に向かう車内は、案の定無言。
でも、それが決して嫌じゃなかった。