愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
「ありがたい限りです。末長く、よろしくお願いいたします。」
テーブルに三つ指ついて、長い間頭を下げる。
「おい、周りから変な目で見られてる。頭を上げろよ。結婚した以上お前以外の女と関係を持つつもりはない。あとは追い追い決めていけばいいか。ただ、二人で住むにはあのアパートは狭すぎるから引っ越すぞ。金はあるんだろ?仕事に追われ俺も使う事が無かったから貯蓄もある。いっそ、家でも建てるか?」
勢いよく顔を上げ、目をまん丸にする。
「い、家だなんてっ、、、!賃貸で充分です!!少し広めの所に引っ越しましょうっ!!直ぐにでもっ!!!!」
「お前、、、物欲ないのな。母親と大違いだ。女は大概好きだろ、デカイとか綺麗とか高価とか珍しいものとかそういうの。」
そんな俺の言葉には触れず、聞き辛そうに呟く。
「、、どのようなご家庭だったんですか?」