愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
そんな彼に俯きながら答えた。
「、、、初めて私のアパートにいらしたときは、拒否されましたので、、、私の作る食事は嫌なのかと思いまして。」
小さな声で呟く。
「別に拒否したわけじゃなくて、凄い顔してたから作らせるのは、、、あんまりだと思ったんだよ。お前、そんなこと考えてたのか?」
「、、、そんな事じゃありません。仁さんに嫌われたくないんです。それに仁さんの作る食事美味しいから、、、ついっ。」
すると彼は立ち上がり、キッチンへと向かった。
そしてこちらに視線を向け腕をまくる。
「なら一緒に作るぞ。メニューはお前が決めろよ。俺は手伝うだけにする。」
「はいっ、、、!ではっ、、、。」
そんな嬉しいお誘いに、急いで買った折りたたみの小さな脚立を取り出し冷蔵庫の中を覗く。
小さな子供が初めて母親と料理をするような光景に彼が小さく吹き出したのが分かった。