愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ！！~

嘘をついているのがバレないようにキツく抱きしめ返すとハッキリとした口調で聞こえた言葉。







「小さい癖にいつも必死で、馬鹿みたいに服の事ばかりな真澄を愛しています。」




声のした方へとゆっくりと振り返ると、目があって目を細めた彼の姿が目に映る。











『、、、心から。』


そう優しい表情で付け足した。







「、、、そうかい。それは何よりだ。大事にしてやっておくれよ？とっても優しい子なんじゃよ。これ以上、あの子から大事な物を奪わないでやってくれ。」

「はい。、、、肝に命じておきます。」






私の為に彼にまで嘘をつかせてしまった罪悪感が心を埋め尽くして胸が痛い。