すきだってこと、しらないでしょ。

◇05◆

『あの、雅…?』


「…なに?」


『どこ向かってるの…』


「…言わない」


少し前を歩く雅に手を引かれながら、どこに向かってるかわからないまま歩きつつも


掴まれる手はどこか優しくて


…あたし、ちょっと浮かれて感覚おかしくなっちゃったのかもしれない…


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