素直になれない、金曜日
(3):
きっと、夏の暑さのせい
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ジリジリと照りつける日差し、額にはじわりと滲む汗。
うだるような暑さで、気が滅入ってしまいそうなものだけど、私はその反対でうきうきしている。
うきうき、というよりは、そわそわ、の方が正しいかもしれない。
────夏休み真っ只中の8月中旬。
学校の課題に追われつつも、家族旅行に行ったり、買ったまま読めていなかった本を読破したり、気になっていたカフェでまったり過ごしたり。
それなりに夏休みを満喫してはいたけれど。
そんなここ数週間の生活のなかで、私は隠しきれないフラストレーションを抱えていた。
────夏休みに入ってから、砂川くんに一度も会えていない。
嬉しいはずの夏休みなのに、それだけのことで私の世界は色を失くしたようで。
長い夏休みが余計に長く思えて、つまらないなあ、なんて。
はやく終わってしまえ、なんて思ったのは初めてだ。
会うための理由を探さないと会えない今の関係が、もどかしくて、少し切なかった。
そんな昨日、委員長先輩が委員会の招集をかけて。今日は、久しぶりの登校日なんだ。
旅行中だったり、夏期講習だったりで、どうしても来れない人を除いて全員集まる予定。
砂川くんもグループで、 “行けます” と返信していたから、きっと来るはず。
たったそれだけで浮ついてしまう心は、もう完全に砂川くんにとらわれている。
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ジリジリと照りつける日差し、額にはじわりと滲む汗。
うだるような暑さで、気が滅入ってしまいそうなものだけど、私はその反対でうきうきしている。
うきうき、というよりは、そわそわ、の方が正しいかもしれない。
────夏休み真っ只中の8月中旬。
学校の課題に追われつつも、家族旅行に行ったり、買ったまま読めていなかった本を読破したり、気になっていたカフェでまったり過ごしたり。
それなりに夏休みを満喫してはいたけれど。
そんなここ数週間の生活のなかで、私は隠しきれないフラストレーションを抱えていた。
────夏休みに入ってから、砂川くんに一度も会えていない。
嬉しいはずの夏休みなのに、それだけのことで私の世界は色を失くしたようで。
長い夏休みが余計に長く思えて、つまらないなあ、なんて。
はやく終わってしまえ、なんて思ったのは初めてだ。
会うための理由を探さないと会えない今の関係が、もどかしくて、少し切なかった。
そんな昨日、委員長先輩が委員会の招集をかけて。今日は、久しぶりの登校日なんだ。
旅行中だったり、夏期講習だったりで、どうしても来れない人を除いて全員集まる予定。
砂川くんもグループで、 “行けます” と返信していたから、きっと来るはず。
たったそれだけで浮ついてしまう心は、もう完全に砂川くんにとらわれている。