素直になれない、金曜日
砂川くんとの間に流れる沈黙は苦手じゃない。
焦るというより、むしろ、落ちつくの。
どうしてかな。
砂川くんも寡黙だから、だろうか。
ピ──────ッ
そんな私たちの沈黙を切り裂いたのは、私が操作するコンピュータの音だった。
「えっ?」
スクリーンには、大きく “ERROR” と表示されていて、思わず戸惑いの声をあげた。
ぼんやりしていたから、変なところを触っちゃったのかな。
なんて思って、バツ印をクリックすると、またもやエラー音とともに新しいタブが現れる。
な、なんで……?
機械音痴とまではいかないけれど、そんなに機械に強いわけでもない私は全く動かなくなってしまったパソコンの前でうろたえる。
憶測でクリックしてみても、
エラー音が繰り返されるだけで。
ど、どうしよう……と半ば涙目になりながらコンピュータと向き合っていれば。
「貸して」
「へっ?」