あなたを知りたくて
◇
岬さんとは婚活パーティーで知りあった。
「よろしければ結婚前提でおつきあいしたいのですが」
三度目のデートで切りだされ、驚きはしたものの悪い話ではないと思った。私は申し出を受けいれた。
好きになるのに時間はかからなかったものの、不安要素もあった。
デートは今日で八度目。岬さんは未だに私に触ってこない。
きゃっと言ってよろけたら、岬さんは、
「失礼」
と静かに言い、歩調を緩やかにした。
本当は手を繋いでほしかった。
「バレンタインにチョコをあげてもいい?」
尋ねると、岬さんはしばらく目を瞬かせた。
「わかりました。時間を作ります」
他人事みたいな態度。
でもやきもきしてもはじまらない。
私が岬さんを好きなんだから、ぶつかってみよう。
「よろしければ結婚前提でおつきあいしたいのですが」
三度目のデートで切りだされ、驚きはしたものの悪い話ではないと思った。私は申し出を受けいれた。
好きになるのに時間はかからなかったものの、不安要素もあった。
デートは今日で八度目。岬さんは未だに私に触ってこない。
きゃっと言ってよろけたら、岬さんは、
「失礼」
と静かに言い、歩調を緩やかにした。
本当は手を繋いでほしかった。
「バレンタインにチョコをあげてもいい?」
尋ねると、岬さんはしばらく目を瞬かせた。
「わかりました。時間を作ります」
他人事みたいな態度。
でもやきもきしてもはじまらない。
私が岬さんを好きなんだから、ぶつかってみよう。
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