桜吹雪の中で
転校生
仮入部初日から2週間くらいが経ち
もう、私も的確なアドバイスをできるようになっていた。
放課後は小野くんのサポートをすることが多い。小道具の色合いや、今後の展開の修正などなど私は毎日一生懸命だった。
それに、小野くんのサポートだから苦しいとか辛いよりも楽しいが多かった。
「練習お疲れ様です。ミーティング始めるからみんな集合!!
菜美ちゃん、これ配ってくれる?」
薫さんに頼まれ部員さんに1枚のプリントを配った。
「夏合宿?」
「そー!夏がそろそろ始まります!
夏休みまであと1ヶ月!
で、今年の夏は合宿します!!」
薫さんに続き中村先輩が話し始めた。
「合宿の場所は俺の別荘でやります。」
みんながざわざわし始めた。
そりゃそーだ。別荘ってなに?
私も目が点になっていた。
「あーえーっとね
中村はお金持ちのおぼっちゃまなんです。」
薫さんがみんなに説明してくれた。
「まぁ、中村のことはどーでもよくて
今年は夏合宿やるのでプリント読んでおいてくだせさい!
以上!
お疲れ様でしたー」
「おっ!つーばーさー!!!!」
講堂の入口付近から声が聞こえた。
すると、女の子がこっちに走って来るのが見えた。
誰?…