桜吹雪の中で
あなたに気付く瞬間
私と小野くんは急いでロッジに戻ると
みんな集まっていて、中村先輩が仁王立ちしていた。
「二人ともおせーよ。
さっさと集まれ!」
すみませーんと言いながら私たちは輪の中に入った。
薫さんが話し始めた。
「では、1日目のミーティングをはじめます。
ここからは自由時間だけど、
ホールに布団を敷かなきゃいけないので自分の分は自分で敷いてねー
あとっ!
寝る場所は自由!!
ホール内ならどこでもいいよ!
男女隣でも何もしなければ…
許します!」
みんな喜ぶところだけど、男子も女子も中村先輩の威圧感が怖くて何も言えなかった。
絶対、なんかあったら殴られるよー
と男子部員がひそひそと話してた。
「男子もだが、女子も
よ・ろ・し・く・ね!」
かっこいいより、可愛いより
よろしくねと言う中村先輩がみんな怖かった。
「ま、まぁ、演劇部は大丈夫でしょ。
信じてる!!!」
「かおるさぁぁぁぁん!!」
みんなが薫さんの優しさに泣きそうになってた。
「んで、今日覚えたことは忘れずに
遅刻2名が来る間に裏方の進み具合も聞いたから…
明日の話しね!
明日は、出来ている小道具を使いつつ
ラストまで通すのを目標とします!」
「じゃあ、ミーティングおわり。
小野ー
ちょっとこっち来ーい!」
小野くんが中村先輩に呼ばれ、二人で外に行った。
すごく、気になったけど
私は薫さんとホールに布団を敷きに向かった。