彼は高嶺のヤンキー様(リクエスト編)
「企んでるって、凛た~ん。LEONさんを信用しようよー?」
「すみません・・・僕、そんなにお金がないです・・・ですから・・・今月烈司さんがピンチだとしても、ご協力できません。」
「俺がカツアゲしようとしてると思ってる!?違うって!」
申し訳なさそうに言う凛たんに、困るけど可愛いと思う俺。
「すみません・・・僕が出来る募金の上限額、1000円なんですが・・・」
「いらない、いらない!LEONさんも烈司さんも、募金詐欺じゃないからね!?日本語のカード見せられても、凛たん絶対募金しちゃダメだよ、ホントに!?」
財布を出しながら言う凛たんに、困るけど可愛いと思う俺。
「すみません・・・僕、未成年なのでタバコを買うことは・・・別の品での現物支給でしたら、まだできそうなんですが・・・」
「本当に違うから!違う違う!誤解だって!」
「ここは一階です。」
「とんちはいいって!」
「何を言う?上手い切り返しじゃないか?10点の加点・・・と。」
「オメーはオメーで、何採点してんだよ伊織!?」
眼鏡のツレの言う通りではあるが、そのひょうひょうとした態度はムカつく。
「オメーいつの間に!?どこから用せんばさみを取り出したんだよ!?」
「子供の成長は記録するものだろう。なぁ、凛道?」
「僕のプライバシーを、侵害しない範囲でお願いします・・・!」
「当然だ。烈司、さっさと何が違うのか誤解を解け。」
「オメー、昔っから、そういうところが図々しいよな・・・!?」
涼しい顔で言う伊織に呆れながらも、腹黒が変えてくれた流れに俺は乗った。