彼は高嶺のヤンキー様(リクエスト編)
「凛はまだ、来てないのか?」
あたしの問いに、言いにそうに可児が答えた。
「いや・・・いらっしゃったんだが・・・真田先輩と出掛けられた。」
「え?」
「なにぃぃ!!?」
可児の返事で、さっきのあたしのように、室内をキョロキョロしていた大河が叫ぶ。
動きを止めて叫ぶ。
「瑞希先輩、凛道と出掛けたのか!?」
「出掛けた。」
「いつっ!!?」
「さっきだ。」
「ニアミスかよ!」
そう叫んで、膝から崩れ落ちる大河。
「抜け駆けかよあの野郎−!!行き先はどこだ!?」
「知るか!」
「チッ!使えねぇ副総長だな!!」
「仮に知ってても、お邪魔虫のオメーにだれが言うか!凛さんの癒しの時間、邪魔させてたまるかっ!」
「はあぁん!?瑞希先輩がそう言ったんか、コラ!?激務で疲れた日こそ、寝て過ごすのがベストだろう!?凛道のお守りとかありえねぇだろう!?」
ぶちギレる仲間を見ながら告げる。
「お休みして頂くべき時に、押し掛けてるオメーはどうなんだよ大河?」
「うっ!?そ、それは!!」
〔★人のことは言えない★〕
「うはは!大丈夫やえんなんとか君!さっきまで凛、モニカはんに習ったマッサージで瑞希はんの身体のコリをほぐしよったさかい!」
「マッサージぃぃぃ!?」
追い討ちをかけるように、爆弾を投下する関西人。
「ウェイウェイウェイ!気持ち良さそうに受けてた肩たたき♪」
「休日のお父さんかよ!?」
「誰が中高年だ、カンナ!?瑞希先輩に無礼だぞ!!」
「うはは!無礼講で、トントン♪しとったわ〜!見た目おかんでもいけるんちゃうかー!?」
(どっちもありだな・・・)
大河と五十嵐の言葉で想像し、ちょっとだけなごむ。
〔★イメージはホームドラマだ★〕