彼は高嶺のヤンキー様(リクエスト編)
「キュートでもいいよねぇ~なんつーか、今まで周りにいないタイプなんだよねぇ彼氏?さやかの言う通り、アダムも可愛いと思うよね?」
「・・・・はあ?」
「や、やだぁ!るのあってば」
アダムは顔をしかめ、さやかがキモい顔で赤くなる。
さやかをばかだと思いながら、めぐみに話をふる。
「余裕で構えてると、めぐみに取られるよ、さやか?」
「え!?どういうことよ、めぐみぃ!?」
「フッチーやめてよぉまだ迷ってる最中なのに」
「つーことは、気になってはいるんだろーが!?あたしが先に目ぇつけたのにー」
「わ、悪いけど僕にも予定があって、遊べないんですぅ」
完全に困った顔で言う少年。
断る姿が面白くて、さらに楽しくしてやろうと口を開いた。
「オーナーのお兄さん、いくら?」
意味ありげに言えば、意味を察した相手が低い声で言った。
「・・・いくらって、どういう意味かな?」
「ノルマあるでしょう?このお店ノルマ・・・ううん、後いくら売れば完売なの?」
「聞いてどうるのかな?」
「あたしが全部買ってあげるからさ代わりにこの子かしてよ。」
「はああ!?」
「ルノア!」
「冗談キツイぞ、フッチー!」
「アダムの前で、ちょっとそれは」
あたしの言葉に、少年だけじゃなく、取り巻き達も子をあげた。
「うるさい男共だねー?あんたらが、この子にジェラシー感じてんのは知ってんだけど?」
「はあ!?じょ、冗談やめてくれよ!」
「誰がこんなガキに!」
「別に俺らは!」
「そういうところが、つまんないんだよねー・・・・いつものメンバーに、同じ反応。つかれるわ。」
「る、るのあ!」
「だから遊ぼうよ、チョコちゃん?」
「え・・・!?」
捕まえた腕の力を強める。
罠にかかった獲物みたいに固まる姿がやはり楽しい。
いじめがいがある。
ああ、あたしはこいつをいじめたいだけなのかもしれない。
なんだ、おもちゃにしたかっただけか。