彼は高嶺のヤンキー様(リクエスト編)
「フッチーどうする!?」
「なんでわかったんだ、めぐみ?」
めぐみの質問に質問で返す。
それにめぐみは、荒い呼吸で即答した。
「今、集会で走ってんだよ!!そんで見たんだよ!龍星軍4代目総長の特服きて、走ってるチョコ君こと凛道蓮さんを!!」
「なるほどね・・・」
龍星軍の集会は不定期で有名だった。
今夜、走っていてもおかしくない。
あのチョコが、龍星軍4代目総長の凛道蓮だったなんて―――――――!
「ルノア!どうすー!?」
「見に行く。」
めぐにの問いかけに答えた。
「凛道蓮になってるチョコ、見てみたいじゃん?」
それだけ言って、席を立つ。
「見てみたいって!?」
「ルノア!!?」
周りが騒いだけど、アダムが呼んだけど関係ない。
「めぐみ。」
「な、なに!?」
「龍星軍が走ってるコース、わかるよね?」
「あ・・・すぐ調べるから!」
そう言って、スマホを触り始める。
「龍星軍を最初に見つけた子に、お小遣い10万ね~?」
「「「10万!?」」」
「おい、ルノア!!」
金額を聞いて聞き返す馬鹿達と、不機嫌になるアダム。
それも無視して告げる。
「競争スタート。」
その言葉で、いっせいにスマホを触り始める馬鹿達。
おかげで、すぐに龍星軍のは知るコースが特定できた。
もっとも、龍星軍集会の情報は拡散されていたので競争させるまでもなかった。
バウンバウン、バウンバウ――――――ン!!
「見つけた・・・。」
あたしが望んだとおり、龍星軍4代目総長の凛道蓮をこの目で見れた。