今すぐ好きを。
「見川さん、これ、先生が渡してって」

「あ、ありがとう…ございます…えっと…」

「若林要(わかばやしかなめ)。どういたしまして」


若林君はニコッと笑って去っていった。


ああ、怖いよ三橋君!

そんな形相で見て来るくらいなら、割り込むでも何でもすればいいのに。



いくら苦手だからって、まあ、数秒話すくらいなら……触れてもないし。

ずっとそういられる方が困るって……。


「ねえ、あれって誰か待ち?」

「違うでしょ、多分昨日の…千尋ちゃんに告ってた子」

「あ〜、初対面で告ってフラれた…」


昨日の告白の事は、あっという間に学校中に広がった。

三橋君が、私のストーカーだとも……。
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