今すぐ好きを。
「じゃあ、話してくるから、先帰ってて!」


私は、パッと手を振って、教室を出た。

そしたら勿論、三橋君がいるわけで……。


「あっ、あの…三橋君!」

「え、は、はい……」

「ちょっと、お話、出来ますか……?」



「あの…話って何ですか…?」

私たちは放課後、邪魔されない為に、屋上にいる。


「あ、あのね……!」

足の横で手を握りしめて、声を絞り出した。


「ずっと、つけてきたり見てきたりされるの、その……やめてほしいの……!」


言った、遂に。

三橋君は、あからさまに落ち込んでから、慌てて言った。


「そ、そうだよね!ごめんね!」


悲しそうに笑う三橋君を見て、心が痛んだ。
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